サウンドバーとかについて書くブログ

別のブログでは知財管理技能検定1級試験を中心として知財系のことをいろいろ書いてますが、このブログでは知財以外のことについていろいろ書きます

ヴァーチャルサラウンドについて(その3)

(その2から続きます。)

 

ある映画の、サラウンドで音声収録されたブルーレイディスクがあります。

 

これをブルーレイディスクプレーヤーで再生します。プレーヤーから出力される音声信号は何もしなければサラウンドの信号でしょう。HDMIケーブル規格で、デジタルで出力されます。

 

このHDMI を、アンプと必要な数のスピーカーで構成されるリアルサラウンドシステムにつなげれば、そのシステムに応じたサラウンドの音声を楽しむことができます。

 

では、このHDMI を、サウンドバーに接続した場合はどうなるのでしょうか?私が持っている、YAMAHA YAS-207の場合を説明します。

 

YAMAHA YAS-207は、ハード的には、1本のサウンドバー本体と、外付けのサブウーハーユニット1つで、構成します。このサウンドバー本体部分には、5つのスピーカーユニットが内蔵されていて、これらが、フロントL、フロントR、センター、サラウンド(リア)L、サラウンド(リア)Rを担当します。サウンドバーとサブウーハーユニットの組み合わせで、5.1chサラウンドに対応しているのが、YAMAHAのYAS-207、です(※)。

 

さて、YAMAHA YAS-207は「ヴァーチャル3D音声」の機能を持っていますが、これはどういう意味なのでしょうか。

3Dっぽく感じられるように、もともとの音声(ステレオ、5.1chサラウンド、7.1chサラウンド)から、「擬似的に」、3Dの音声成分をとりだし(と言いますか、つくりだし)ている、ということなのです。だから「ヴァーチャル」なのです。

 

これは、Dolby AtmosやDTS:Xの3Dサラウンドとは、全く違います。Dolby AtmosやDTS:Xは、もともと3D信号がありますから、機器側で「擬似的」に3D信号をつくりだす必要はありません。機器側は、Dolby AtmosやDTS:Xの信号に対応して、そのまま3Dの出力ができるようにすればいいのです。

 

 

話をまとめます。YAMAHA YAS-207は、5.1chサラウンドには対応していますが、3D音声については独自に機器側で「ヴァーチャル」でつくっている、ということです。

つまり、YAMAHA YAS-207は、音声信号としての3Dヴァーチャルシステムを構築している、ということでしょう。

 

 

※注

YAMAHA YAS-207のサウンドバー本体には、「5つのスピーカーユニットが内蔵されていて、これらが、フロントL、フロントR、センター、サラウンド(リア)L、サラウンド(リア)Rを担当します。」と書きました。

ただ、私には、この5つのスピーカーが、フロントL、フロントR、センター、サラウンド(リア)L、サラウンド(リア)Rに対して、単純に一対一対応というわけではないように思えてなりません。

おそらく、複数のスピーカーユニットを使って、フロントL、フロントR、センター、サラウンド(リア)L、サラウンド(リア)Rの信号を再生し、サラウンドの音場を構築しているのではないか、と私は考えています。そういう意味で、YAS-207は「ヴァーチャル」スピーカーシステムだと思います。

さらに言えば、擬似的(「ヴァーチャル」)に3D音場を構築する場合には、複数のスピーカーユニットを使い、これで擬似的(「ヴァーチャル」)3D感をつくっている、と私は考えています。