サウンドバーとかについて書くブログ

別のブログでは知財管理技能検定1級試験を中心として知財系のことをいろいろ書いてますが、このブログでは知財以外のことについていろいろ書きます

ブルーレイディスク「AKIRA」について

まず、あらためて申し上げますと、YAS-207(以下、207)ではDolby trueHD(以下、 true HD)(の音声信号)を楽しむことはできません。このフォーマットを持っていないので対応できないからです。

 

ただ、207のマニュアルを読むと、どうやら207自体は、再生機器からのHDMI経由 での192KHzサンプリング/24ビットまでの音声信号は入力できるみたいです。しかし、Dolby Digital(以下、 DD)フォーマットでは192kHzサンプリングの音声など見たことありません。また仮にそれが DDでできるとしても、207のアンプ部とスピーカー部の性能では、そのサンプリングレート通りの音声再生はできないはずです。207自体が192kHzサンプリングの音声を再生できる仕様ではないはずです。

 

さらに、私のブルーレイレコーダーでは、true HDフォーマットを持っていて再生対応はするものの、どうやら192KHzサンプリング/24ビットには非対応、96KHzサンプリングの信号までしか対応していないようです(実際には、ダウンコンバート(?)処理されるみたいで、48KHzサンプリングの信号として扱われるようです。)。

 

 

何が言いたいのか、つまり私の持つブルーレイレコーダーと207でのシステムでは、ブルーレイディスクAKIRA」の驚異的仕様である、「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」は楽しめない、ということです。私のシステムでは、 なぜかDDの2ch信号にまでダウンされて処理されてしまうようです。

 

そもそも、この仕様を完全再現できる、ブルーレイプレーヤー、アンプ、スピーカーのシステムを持つ人がどのくらいいるのでしょうか(仮にプレーヤーやアンプがこの仕様を再現できても、スピーカー自体が非可聴な高周波数をだすことができるスーパーツイーターを持ったものでないとダメでしょうね。)。

 

この音声信号の仕様、「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」を売りにしている、ブルーレイディスクAKIRA」ですが、しかしこの仕様を完全再現できなければそれは意味ありません。その点で、ある意味残念なブルーレイディスクです。

 

 

ブルーレイ「AKIRA」の「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」がスペック通りに再生されない問題は、このブルーレイが発売された当時ではまだこの仕様をその通りに再生できるシステムがほとんどなかったため、機器は対応できずいろいろなトラブルをおこしたようで、その当時ではそれなりに有名な問題だったようです。メーカーもこのことを認識していたようで、以後対応できる機器をだしてきて、現在では、「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」をこのスペック通りに再生できる機器(システム)はかなり増えたみたいです。

 

 

で、今回、私のシステムでも同様の問題がおきました。ブルーレイ「AKIRA」の「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」は、私のシステム(前述の再生機器&YAS-207)では、DDのなぜか「2ch」の信号で受けてしまいました。DDでも2chですから、207をサラウンドモードにすると、2 chに対しては207はDolby PrologicⅡ(以下、DPLⅡ)が作動してマトリクス5.1サラウンドとして再生します。そのように207のLEDもつきました。以上、サラウンド時に207において DD(緑色インジケート)とDPLの両方のLEDが同時にインジケートするという現象がおきた顛末です。最初は、どういうことかわからず、ネットで調べまくって、それでなんとか状況が理解できたかな、という感じです。

 

そうそう、「AKIRA 」ブルーレイには英語音声でもtrueHDを楽しめるのですが、こちらではDPLのLEDはつかなかったんです。おそらく、こちらは低いサンプリング周波数/ビットレートなので、 2chにはならずにすんだのではないかと思います。

 

それから、ブルーレイ「AKIRA」には、さらにリニア PCMステレオ信号があります。これにもサラウンド時、207のDPLⅡのLEDがつきました。これはどうやら単純なステレオ→サラウンド化ではないようです。映画上映当時の5.1Dolby Surround( DDではありません。以下、DS)信号をDPLⅡでステレオ信号にマトリクスエンコードしているようです。これにより、207では、この信号を、ステレオ再生でも、DPLⅡデコーディングによる5.1DS再生でも、どちらでも楽しむことができます。

昔のアニメのブルーレイでは、こういう音声仕様のものが多かったようです(現在もわずかながらあるようです。)。おそらく、かつてはサラウンド対応機器が現在のように普及していなかったのではないでしょうか。それで、ステレオにも、上映時のDSにも、 DDにも、どれにでも対応できるようにした、ということなのでしょう。現在は、少なくとも DD5.1サラウンドはかなり普及していると思いますので、もはや不用のスペックですね。

いや、いまだに2chのものがアニメには少なくない。そうか、アニメはTV放送が前提なんだろう。だからほとんどのアニメが基本2ch LPCMなんでしょうね、きっと。

 

 

まあ、ブルーレイ「AKIRA」には、5.1ch DDもあります。私のシステムでは、これで楽しむのがベスト、という当たり前の結果に結局落ち着きました(笑)。

 

 

 

機会があれば、この「true HDの192KHzサンプリング/24ビットでの5.1サラウンド」というオバケスペックを体験してみたいものです。