サウンドバーとかについて書くブログ

別のブログでは知財管理技能検定1級試験を中心として知財系のことをいろいろ書いてますが、このブログでは知財以外のことについていろいろ書きます

そもそもYAS-207とは 【加筆あり】

YAMAHA YAS-207を一言で言うならば、擬似3Dサラウンド機能もある、ステレオから5.1chまでの仮想サラウンドまでカバーするサウンドバー」というところでしょうか。一言としては、長すぎますね(笑)。

 

 

YAS-207は、物理的には、サラウンドデコーダー、アンプ、スピーカーユニット(4.6cmフルレンジ4発、2.5cmツイーター2発)等、これらを一体であわせ持つ横に細長いサウンドバーのセンターユニットと、これにワイヤレスで接続されるアンプ内蔵型16cmサブウーファーユニットで、構成されます。

 

物理的にこの構成は2.1chですが、ヴァーチャル(仮想)で5.1サラウンドを、さらにステレオから仮想5.1chまでの擬似的な3Dサラウンドを、実現しています。

 

そして、この構成で、ステレオ入力と、サラウンド入力に対応しています。入力は、アナログ(ステレオ入力)、Bruetooth(ステレオ入力、一部はマルチ(サラウンド)入力にも対応?)、光デジタル(ステレオ入力、一部はマルチ(サラウンド)入力にも対応?)、HDMI (ステレオ入力、マルチ(サラウンド)入力)の4系統です。

 

サラウンドについてですが、Dolby Digital(以下、DD)、dts、MPEG2 AAC(以下、AAC)、これらのフォーマットとリニアPCM(以下、LPCM)に対応しています。

なお、YAS-207はDD、dts、AACの各デコーディング機能を持っていますから、これに接続する再生機器側はいずれの場合でもビットストリーム出力で大丈夫です。再生機器内でPCMに変換して出力する必要はありません。といいますか、再生機器で PCM変換するよりビットストリーム出力をYAS-207でデコーディングする方がよりクッキリとしたサラウンドになるような気が私はします。ちなみにYAMAHAの方は、ビットストリームの方を薦めていらっしゃいました。

しかし、です。これらのサラウンドは5.1chまでです。YAS-207は5.1chまでしか入力できません。ですからDD true HDやdts HD MasterAudioなどにある7.1chには対応していません。そもそもフォーマットがありません。YAS-207はDD true HDやdts HD MasterAudio等には対応していません。ですから、YAS-207につなげる再生機器は、フォーマットがあっている上での5.1chで出力しないとダメです。

 

また、DD true HDやdts HD MasterAudioはそもそも下位互換らしいです。

再生機器には下位フォーマットへの対応ができるものがあります。YAS-207に対しては、適合フォーマットの5.1chサラウンドへの適合機能、ということでしょうか。また、この機能は、設定切り替えを必要とする再生機器もあれば、設定切り替え不要で音響機器側にあった音声を自動で出力してくれる再生機器もある、ようです。

ドルビーデジタルの場合は、再生機器のこの機能によって下位互換対応をしているみたいです。ブルーレイディスク(以下、 BD)だと、音声信号がDD true HDのディスクには別にDDのトラックも記録されているらしく(もともと BDでは、DD5.1サラウンドこそが必須規格で、DD true HDはオプション規格となっているらしく、よって BD再生機器ではなんらかのかたちで必ずDD5.1サラウンドに対応させないといけないらしいです。)DD true HDに対応していない機器の場合には、DD5.1サラウンドが再生されるようになっているようです。この場合7.1chは楽しむことはできませんが、まあもともとYAS-207は5.1chしか楽しむことができない機器です。その他DD EX(これは6.1ch)等のフォーマットは下位互換になっているらしく、DD5.1chサラウンドで再生されるそうです。(なお、DVDについては未確認ですが、おそらく同様でしょう。そもそもDVDで7.1chサラウンドのソフトって存在するのでしょうか?)

dtsの場合はなんて言いますか少し違います。dts HD MasterAudioのサラウンド信号には、そもそも5.1chのコア信号が含まれています。 BDの音声信号がdts HD MasterAudioだとすると、 BD再生機器はコア信号を出力し、YAS-207はコア信号を受けとって再生するようになっているようです。

 

なお、AAC、LPCMについては、ネットでは詳しく調べられなかったので、何かしらソースを探して実際に試してみようと考えています。わかりました段階でまた書きます。

 

また、次回はYAS-207の擬似3Dサラウンドについて書こうと思っていましたが、後にしました。もう少し勉強し、また実際に試してみて、YAS-207の擬似3Dサラウンドについてもっと理解ができてから書きます。

 

 

 

【加筆】

DD(EXやプラスやtrueHD、そしてAtmos(注)まで)では、どうやらどのフォーマットでもなんらかの形での下位互換のようです。つまり、これらのフォーマットに対応していないオーディオシステムでも、とりあえず少なくともDD5.1chサラウンドだけは楽しめるようにはなっているようです。YAS-207につなげたプレーヤー/レコーダーはそのように作動するようです。

なお、dtsについてはいろいろ調査中ですが、いかんせん情報ソースが少なくて、苦戦しています。また、dts:XはUHD BDばかりなので、試しようがありません。dts:Xのためだけに、UHD BD対応の専用プレーヤー等を買う予算も私にはありません。ちなみに念のため書きますが、dts:Xとdts:virtualXとは全くの別物です。

 

(注)Atmosについて

Atmosで音声が記録された BDは、これに対応していない再生機器では、音声はtrueHDとして扱われるそうです。

そして、私の BD再生機器は、Atmosに対応していないので、trueHDの音声信号のディスクとして扱います。ところがYAS-207は5.1chしか受け付けませんので、trueHDの音声信号は、下位互換でDD5.1サラウンドの信号としてYAS-207に対して出力され、そしてYAS-207ではDD5.1chサラウンドの音声信号ですから対応できる、というわけです。

つまり、Atmosの音声信号は、私のブルーレイ再生機器からは DD5.1chのサラウンド信号として出力され、YAS-207ではそのDD5.1chサラウンドの音声として処理される、ということのようです。